2023年09月07日
薬屋が病人になって…そしてよくなってきて思うこと。

人生で最大の危機…
そんな経験をして、
そして現在はなんとか回復してきて…ようやくいつもの生活ができるようになってきている。
それでも、
いろんな意味で、視点が変わってくる。
元気だった頃は、
苦にもならないことが…
「えっ!?」「どうして?こんなことができなくなったんだ!?」「あれ?この坂はこんなにきつかったっけ?」「ぅーん、ペットボトルのフタがこんなに開けるのが難しかったの?」
すること全てが、以前とは違うことに気づく。
もちろん、徐々にではあるが、
少しずつ、そういったこともまたできるようになってきた。
でも、なかなかすぐには元には戻らないもの。
周りの元気な方は、
以前の“自分”に戻ったかように…
よく言えば、“気にしない”ように接してくれる。
というか、病気になったことがない人にはなかなか理解できないだろう。
「あれ?まだ食事節制してるの?」「まだよくならないの?」
そう、ヒトゴトなんだ。
だから、病人は病気のこと以外のメンタル面で落ち込んだりする。
うちの薬屋にいらっしゃる方々もそんな悩みを持っている方ばかり…
自分自身の身の上に起きない限り…
なかなか理解できないだろう。
それはそれで仕方ないこと。
もちろん自分もそれを理解している。
だから、元気な方々に少しでも追いつこうと一生懸命がんばろうとしている。
それが結果的に回復へと向かうチカラになってると思う。
でも、がんばろーっとしすぎたら…
焦ってしまい
やっぱり心身共にヘトヘトになってしまう。
そして、そんな時…つい自分は情けないと感じてしまう。
別に情けなくはないのだけれど…
自分自身の中に、
以前の自分自身の元気だった頃のイメージがあるもんだから…
それが当たり前だと思ってたから…
「これくらいのことができないのか?」と落ち込んでしまう。
それでも
しょうがないか…
また少しずつ以前のように元気な元のカラダに戻れるようにゆっくりとリハビリしていけばいいからと…
…それでも、ヒトって焦るもの…
もちろん、よくなってきてるのはわかってるから。
でも、周りの元気な方々をみると…
やっぱり、自分はこんなに弱ってたんだ…と
やっぱり、自分の尺度でものを考えれば良いのだけれど…つい他人の尺度でも比べてしまう。
だから、
病人…特に長引いてしまった時は、
同様に同じ悩みの方々と寄り添おうとしてしまう。
それはそれでいいのだけれど…
どうせ、よくならないから、仕方ないから…という事に頭が洗脳されてしまう事になることも。
そうやってマイナスの思念に凝り固まってしまうことも。
それはその方の選んだ事だからそれでいいのだったら別に構わないと思う。
けれども、自分は、目標として、元気な頃の自分に戻ることを目指す事にしている。
ドクターに、「これは治るもの、つまり完全によくなるものではないよ」と言われても。
それでも、やれるところまでやる!と決意したから
食事、リハビリ、様々な回復のための方法を考える。
薬は仕方ない…でもその量が少しでも良くなって減薬できるように(検査数値が良くなれば調整薬である薬はその内容量が減らしてくれることも)と目標にして、
それでも、たまに無理してしまうこともあるけど、
その時は休めばいい!
そう、気楽にゆっくり、しっかりと…
動ける時に動けば、それでいい!
そして、いっしょに“治ろう!”と思う仲間がいればいっしょに励まし合おうと思う。
「ヒトは自分は病気だ」と思った時から病気。
「自分は治る!よくなる!」と決意した時から良くなっていく。
そして、
治る道筋をしっかりと考えて
自分自身の思考を整えていく…
自分の足で、手で、目で、耳で、皮膚で、筋肉で、舌で、匂いで、いろんな情報をカラダに刺激しながら…
また生きるために動き出そうと…
今、
日々自分自身に声をかけている。
明日のために!
(ひでぼ〜Z)
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