2024年06月25日
薬屋という世界に踏み込むきっかけを作ってくれた恩師へ

なんとなく寝付けない夜…
ふと、思い出している…
家が薬屋だから…だから昔ながらの町の薬屋をやろうと思った。
そう、大学卒業した時…
自分は…今のこの薬屋家業をしていると考えていただろうか…
漠然とした…ほんと…あの時…薬屋はこんなことできるんだ!こんなやり方があるんだ!と…脳裏に刻み込まれたあの面接の日。
不思議だった。
師匠は…(後に自分の人生の師匠…そう思えた方)…会ってすぐに「明日からおいで!」とすんなり…ホント!え?っと思えるくらいだった。
今思えば…
師匠は…あの時、もうわかってたんだろうか?
あの事が起きることを…
それから始まった薬屋の仕事。(実家のとは違い、なんか別の“家”にきた変な感じだった。)
それから通常の薬屋の仕事。
ま、普通に風邪薬や、栄養剤などを販売して…時にいらっしゃる相談のやり方などを邪魔にならなように少し離れたところから見て学ぶという感じ。
背中を見て学べ!っと昭和生まれだからかなんとなくそんな感じだった。
時に師匠はそんな相談の内容への様々な対処法を教えてくれた。
「あ、こんな考え方があるんだ!」と日々が楽しかった。
同期のものは、調剤薬局だの病院勤務だのと、やっぱり普通はそんな道に進むのが当たり前だろう。
でも、自分には町の薬屋のおっちゃんが性に合ってた。
というか、そんな人生へのイメージが根付いていた。
わからないだろうなぁ。
きっと、わからないだろうなぁ。
そんな師匠とのやりとりのやかで、どんどんモノにしていってやろう!
自分がこんなに薬屋へのビジョンがはっきりと見えたのは初めてだった。
そう、そんな日がこれからいつまで続くだろう。
いや、いつまで教えてもらえるだろうかという気持ちでいっぱいだった。
そんな日々を過ごす中で…
まさか、あんな事が起きるなんて…
そう、予想だにしない事が…
いや、なんとなくだけど
少し不安だった。
いろいろとノウハウを惜しみなく教えてくれる師匠…
そう、あの日も…というかあの日の師匠の背中は…なんとなく小さく…なんだろう…
自分の仕事が終わって…またという挨拶をしようとした時に…
あの時の師匠の背中は…
なんとなく儚く消えてしまいそうだった。
そんな伏線がなかったわけじゃない…
でも、日々、あまりにもいろいろと惜しみなく教えてくれる師匠。
それはとても楽しくもっと教えてという自分のこれからの薬屋人生のレールがしっかりと出来上がってた時だった。
土日が休みで金曜日の仕事終わりに「じゃ、また来週!」と言ってくれた師匠。
なんとなく変な胸騒ぎがあった。
そんな日の夜…
夢を見た。
お店でいつものように師匠から薬屋のこと、様々なノウハウについて…笑顔で教えてくれてた。
そんな時にお客様が来て、自分が会計のためにレジを打ち込んだ時に(そのレジは古くて時にエラー起こしたりした)また調子がおかしくなって師匠にその旨を伝えようとした時にさっきまでいた師匠がの姿はなかった。
自分は、「あれ?師匠!」と辺りを見回す…そこは締め切った薬屋の中。灯りも消えて薄暗く…すごく怖くなった。
そして、うなされて目が覚めた。
なんか、その胸騒ぎは全然晴れず…
土曜日は師匠の薬屋への出勤日じゃなくて実家の薬屋の手伝いの日だった。
気になって連絡するけど
なぜか連絡がとれない。
ん?あれ?師匠の薬屋は休み?
そう考えてた時に取引先の方からの師匠の訃報。
え?
なぜ?
その時の自分は、パニック状態。
急いで身支度をして師匠の薬屋へ向かった。
師匠の住居へ向かった。
多勢の親族の姿が…
そう、
今でも自分の胸に刻み込まれた光景。
不安は、現実だった。
まだ、大学出たばかりで世間もよく知らない自分。
仕事という…
薬屋という…
人生のビジョンを決定づけた師匠
親じゃないけど…
ある意味、親といってもいい尊敬する師匠。
それからだろうか?
どうにか短い間だったけど、教えてくれた偉大な知識を自分のものへとしっかりと変換するためにやってきた。
ただ、悔やまれるのは…
あの時の師匠の背中…
何もできなかった自分への戒め…
ずーっと悔やみ続けてきた。
だけど、やっぱり師匠は今でも偉大な尊敬できる人生の師でもある。
だから、自分は同じ志の同業者に
そんな師匠からの教えを伝えていこうとずーっと思っている。
そして、自分が
人生最大の命の危機をなんとか乗り越えたのも
師匠の教えがあったから
ずーっと根っこは、師匠からの教え
どんなに枝葉を広げようと
根っこ、
幹は、
師匠からの教え。
ありがとうございます。
師匠。
あの時の悔いは、ずーっと胸に収めています。
それが師匠への恩返しになる
師匠の教えをまた誰かに伝えていくために
自分は、
あの頃の師匠の歳は…
とうに過ぎました。
頑張っていきますね!
これからも
(ひでぼ〜Z)
Posted by ひでぼ〜Z at 02:08│Comments(0)
│心のくすり箱
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